インド古典音楽は、「声楽」を音楽の中核としています。
シタール、サーランギ、バーンスリーといった器楽奏者も、
まず「声楽」から歌う心を学び、歌い方を学びます。
それから、楽器を歌うように奏でる練磨がつづきます。
わたしは、北インド古典声楽の「カヤール」を学んでいます。
古典音楽の中でも新しく、歴史は200年ちょっとです。
神事の歌として生まれた寺院音楽が、時代と共に宮廷音楽となりました。
歌われる対象が、神から人へと移り変わったことで、
人々をより楽しませるために、自由で展開性が大きく華やかに進化しました。
カヤールには、【想像、創造、アイディア、個性】といった意味があり、
「ラーガ」のルールの上で、多彩な技巧と共に即興で演奏されます。
古典音楽ですが、西洋のクラシックよりも、ジャズに近い音楽です。
さて、ここで、演奏家たちが登場します。
ボーカリスト、タブラ奏者、タンブーラ奏者が舞台に座りました。
タンブーラとは、4~6弦のドローン(持続音)を響かせる、弦楽器です。
まず、ボーカリストは自分の中心音と、演奏するラーガに合わせて、
タンブーラを、ぴったりと、「チューニング」します。
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