2013年11月12日火曜日

声楽


インド古典音楽は、「声楽」を音楽の中核としています。

シタール、サーランギ、バーンスリーといった器楽奏者も、

まず「声楽」から歌う心を学び、歌い方を学びます。

それから、楽器を歌うように奏でる練磨がつづきます。


わたしは、北インド古典声楽の「カヤール」を学んでいます。

古典音楽の中でも新しく、歴史は200年ちょっとです。

神事の歌として生まれた寺院音楽が、時代と共に宮廷音楽となりました。

歌われる対象が、神から人へと移り変わったことで、

人々をより楽しませるために、自由で展開性が大きく華やかに進化しました。

カヤールには、【想像、創造、アイディア、個性】といった意味があり、

「ラーガ」のルールの上で、多彩な技巧と共に即興で演奏されます。

古典音楽ですが、西洋のクラシックよりも、ジャズに近い音楽です。


さて、ここで、演奏家たちが登場します。

ボーカリスト、タブラ奏者、タンブーラ奏者が舞台に座りました。

タンブーラとは、4~6弦のドローン(持続音)を響かせる、弦楽器です。

まず、ボーカリストは自分の中心音と、演奏するラーガに合わせて、

タンブーラを、ぴったりと、「チューニング」します。

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