タンブーラを、自分の中心音と、演奏するラーガに合わせてチューニングします。
わたし達は、揺らぎながらも、常に完璧なバランスでここに居ます。
その揺らぎを見つめ、深く息をして、呼吸を整えます。
心を落ち着けて、丁寧に音を合わせていきます。
自分の心身もチューニングされる感じがあります。
完璧にチューニングされたタンブーラの響きは、
自身の中心であり、家であり、いつでも帰ってくることの出来る「守られた場所」です。
「チューニング」は、インド古典音楽にとって、最も重要なことです。
それは、「凪」の状態をつくることだからです。
シタール、サロード、タブラなど、楽器も、じっくり時間をかけてチューニングします。
また、演奏中にチューニングがずれた場合は、演奏を中断して、音を直します。
さて、チューニングが整ったところで、いよいよ演奏が始まります。
まず、【アーラープ】という、リズムのない、歌だけの場面。
歌い手の、そして聴き手の中心から、ひとつのラーガが生まれる瞬間です。
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