2013年11月12日火曜日

チューニング (調律)


タンブーラを、自分の中心音と、演奏するラーガに合わせてチューニングします。


わたし達は、揺らぎながらも、常に完璧なバランスでここに居ます。

その揺らぎを見つめ、深く息をして、呼吸を整えます。

心を落ち着けて、丁寧に音を合わせていきます。

自分の心身もチューニングされる感じがあります。

完璧にチューニングされたタンブーラの響きは、

自身の中心であり、家であり、いつでも帰ってくることの出来る「守られた場所」です。


「チューニング」は、インド古典音楽にとって、最も重要なことです。

それは、「凪」の状態をつくることだからです。


シタール、サロード、タブラなど、楽器も、じっくり時間をかけてチューニングします。

また、演奏中にチューニングがずれた場合は、演奏を中断して、音を直します。


さて、チューニングが整ったところで、いよいよ演奏が始まります。

まず、【アーラープ】という、リズムのない、歌だけの場面。

歌い手の、そして聴き手の中心から、ひとつのラーガが生まれる瞬間です。

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