2014年1月21日火曜日

週末のコンサート。



コルカタでの愉しいライフを時々書いてみようと思います。

週末は、連日素晴らしいコンサートばかりでした。


金曜日。


若手人気シタール奏者プルバヤン・チャタルジーさんと、タブラの巨匠オニンド・チャタルジー大先生の息子さん、オヌブロート・チャタルジーさんのコンサート。
オニンドダーとオヌブロートダーから学んでいる池田絢子ちゃんがタンプーラを弾きました。

プルバヤンダーとオヌブロートダーは公私共に仲が良いそうで、流石スッキリかみあって素晴らしかったです。

演奏されたRaga Yamanのティンタールのバンディッシュ(曲)は、「エリ アリ ピアビナ」。
よく聴く歌なので、「私の名前はエリです」と言うと、時々この歌を歌ってくれる人もいます。

プルバヤンダーは、シタール奏者ですが、よく演奏の途中に歌います。
この日も、ティンタールに入ったところでこの歌を歌ってくれたので、とても嬉しかったです。



土曜日。


コルカタで、私にとてもよくしてくれるハルモニウム奏者のお姉さんがいます。
ルパシュリー・バッタチャルヤさんです。
ハルモニウムという楽器は、箱型のオルガンのような楽器で、ボーカルの演奏に伴奏で付きます。なので、彼女はいつも色んなボーカリストのコンサートで演奏しています。そして、いつも私を一緒に連れて行ってくれます。
これまでも数多くのコンサートに同行させてもらい、それだけでも相当ラッキーなのに、更にはヴェンカテーシュ・クマールさん、アシュウィニ・ビデ・デスパンデさんなどのタンプーラを弾かせてもらいました。


この日も、コルカタが誇る女性ボーカリスト、ハイマンテシュ・シュクラさん、凄腕轟音タブラ奏者クマール・ボースさん、その弟さんのサロード奏者デボジョティ・ボースさん、そしてルパシュリーさん。
この組み合わせはなかなか無いという、珍しいコンサートに連れて行ってもらいました。
場所は、ベンガル・クラブ。なんだかとても高級なところで、出てくるお茶やスウィーツがとても美味しかったです。

ライトクラシカルな演奏で、Raga Madhumad Sarang、Shuddha Kalyan、Kirwaniなど演奏されていました。

ハイマンテシュさんは、ムービーソングやベンガルソングなども歌われているだけあって、表現力の幅がとても広いです。




日曜日。


この日は、本当に驚きの素晴らしい歌を聴くことが出来ました!
オジョイ・チャクラバティーさんとコウシキ・チャクラバティーさんのドゥエットが聴けました。
オジョイジーは独特の柔らかい歌いまわしをするボーカリストです。
コウシキジーは、その娘で、日本でも公演したことがあります。私は女性では、彼女の声がいちばん好きです。
インド古典音楽では、ハーモニーという概念が無いのですが、彼らは敢えて時々真っ直ぐに2つの音を重ねていました。
2度ほど、タンプーラを弾いていたオジョイジーのお弟子さんが3つ目の音を低く重ねた時がありましたが、その時は本気で次元が3つに分かれたように見えました。
あまりに素晴らしかったので、近くでレコーディングしていたカメラマンに、レコーディングください、とメールアドレス渡したほどです。

その後、インドの人間国宝、サントゥール奏者のシブクマール・シャルマさんの演奏がありました。
タブラは、石田紫織ちゃんの先生でもある、シュバンカル・バナルジーさんでした。
シブジーはインド人なら誰でも知っているほど有名な方ですが、なんと、彼の愛弟子は日本人です。
新井孝弘くん(通称サブちゃん)と言って、シブジーがコンサートする時は、世界中どこでも一緒に周っています。
いつも、タンブーラ奏者としても、サウンドチェックも、先生の身の回りのお世話を素早く的確にこなして、サブちゃん凄いです。
ところで、ジブジーに関する本が出版されることになったそうです。
「the Man and his Music」
コンサートの席で、そのライターの方がちょうど私の隣に座っていて、少しお話をさせてもらったのですが、彼女はシブジーを20年間追い続けてきたそうです。
シブジーの日本コンサートの際も、同行されていたそうです。
私はサブちゃんの友達だと伝えると、
「タカヒロのことも勿論よく知っているわよ。本当にすごくいい子なの。礼儀も正しくて、もう本当に!」
と、大絶賛でした。私は、日本人として、とても嬉しく思いました。
サブちゃんというインドと日本の架け橋は、さらにとても素晴らしい時代へと繋がっていくと思います。

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